
YouTube Shorts(ショート動画)とは?作り方から収益化についてまで解説
YouTubeは現在(2021年5月)月間のユーザー数は20億人以上、1日あたりの動画視聴時間の合計は10億時間を超え、動画コンテンツを視聴・投稿するためのプラットフォームとしては、世界中でポピュラーなものとなっています。YouTubeは動画を視聴するだけではなく、動画を制作しアップロードすることで認知度向上や収益化などにつなげることができるため、クリエイターにも重要なチャネルです。
YouTubeに動画をアップロードしたい人を支援する機能として、「YouTubeShorts」がリリースされました。現在(2021年7月)はベータ版(本リリース前のテスト期間)ですが日本を含む世界 100 か国以上で利用可能です。
YouTubeShortsを使えば、PCや動画編集ソフト、カメラといった機材を揃えなくても、スマートフォンで手軽に動画制作を楽しむことができます。YouTubeShortsで作成した動画は通常の動画と区別された「ショート動画」として投稿され、収益化できません。ただし、代わりとなる報酬システムが用意されています。
YouTubeShorts(ショート動画)の見方
現在のYouTubeの仕様でショート動画を見る方法は、大きく分けて3つあります。
1.ハッシュタグから見る
専用のハッシュタグ「#shorts」を付けて検索することで、多くのショート動画を検索結果に表示させることができます。
2.YouTubeアプリから見る
YouTubeアプリの下部にある [YouTube ショート] をタップすることで、ショート動画のみを表示させることができます。下にスクロールすると、次のショート動画に切り替えられます。
3.チャンネルのホーム画面から見る
ショート動画を投稿しているチャンネルであれば、チャンネルのホーム画面から投稿されているショート動画をまとめて見ることが可能です。
自身のホーム画面では、ショート動画のみを表示させることはできません。
YouTubeShorts(ショート動画)の基本的な機能
YouTubeShortsには、次の動画編集機能が備わっています。
・動画の撮影:縦向き、最大60秒のショートムービー。
・音楽とサウンド:YouTubeの無料楽曲ライブラリを利用する場合、ムービーは15秒までに制限される。
・テキスト:録画したショート動画に字幕を入力し、タイムライン機能を使って表示タイミングを調整できる。
・速度:録画速度の調整。
・タイマー:録画の開始・停止タイミングを任意に設定できる。
・フィルタ:フィルタを適用してショート動画の雰囲気を変えることができます。
・位置合わせ:前回キャプチャしたフレームを半透明のオーバーレイとして使用し、次のクリップに配置できます。
YouTubeShorts(ショート動画)の作り方と投稿方法
YouTubeShortsは、以下の手順に沿って作成できます。
(1)YouTubeアプリにログインします。
(2)下部にある「+」をタップします。
(3)表示されたメニューから「ショート動画を作成 ベータ版」をタップします。
(4)動画作成ページが表示されます。15 秒を超えるショート動画を作成する場合は、録画ボタンの上にある 「15 秒」をタップすると 60 秒までの録画が可能になります(表示が「60 秒」に切り替わります)。
※YouTubeのライブラリにある音楽を使用する場合、録画時間は15秒までに制限されます。
(5)クリップを録画するには、「撮影ボタン」を長押し、もしくはタップによって録画を開始・終了します。
(6)「元に戻す」をタップすると、録画した動画クリップを削除できます。「やり直し」をタップすると削除した動画クリップを再び追加できます。
(7)「完了」をタップして動画をプレビューし、必要に応じて加工した後、「次へ」をタップします。
(8)ショート動画にタイトル(最大 100 文字)と詳細情報を追加し、「アップロード」をタップします。
また、公式にYouTubeShortsがサポートされている地域以外でも、ショート動画の投稿は可能です。
YouTubeShortsがサポートされていない地域でショート動画として投稿するには、「再生時間60秒以内の縦向き動画」であることが条件です。条件を満たす動画を投稿する際、ハッシュタグに「#shorts(#Shortsでも可)」を入れることで、自動でショート動画として認識され、検索結果に表示されるようになります。
YouTubeShorts(ショート動画)ではチャンネルの収益化はできない

YouTubeでは一定の条件(登録者数1000人以上・直近12ヶ月の再生時間4000時間以上・18歳以上・YouTubeポリシーの審査合格)を満たすことで、チャンネルを収益化し、動画の再生時間や回数に応じた報酬を得ることができます。
現在のところ、YouTubeShorts機能を使って作られた動画は収益化の対象外です。既に収益化しているチャンネルであっても、ショート動画からは通常の収益が得られません。その代わりとなる報酬体系を作るため、「YouTubeショートファンド」という基金が立ち上げられました。
YouTubeショートファンドは、ショート動画の制作を通してYouTubeコミュニティの発展に寄与したクリエイターに分配される 「1 億ドルの基金」です。
対象クリエイターは毎月審査され、月ごとに数千名のクリエイターに対して、「YouTubeショートファンドの対象であること」がメールまたはアプリ内で伝えられています。対象になったチャンネルには、月に100ドル〜10,000ドル(日本円で約1万円〜約100万円)が支給されます。
YouTubeショートファンドの報奨金を受け取るには、以下のようにいくつかの条件があります。
・過去 180 日間に対象となるショート動画が少なくとも 1 本、チャンネルにアップロードされている。
・チャンネルがYouTube のコミュニティ ガイドライン、著作権ルール、収益化ポリシーを遵守している。
・サードパーティのソーシャルメディアプラットフォームの透かしまたはロゴを含む動画、オリジナルではない動画(例: 映画やテレビ番組の未編集のクリップ)、他のクリエイターのチャンネルから再アップロードされた動画は対象外。
・クリエイターが特定の国や地域に居住している。
・クリエイターが13 歳以上の米国居住者であるか、特定の国や地域で成人年齢である。
・13~18 歳のクリエイターの場合は、親または保護者が利用規約に同意し、お支払いを受け取るために AdSense アカウントを設定している(アカウントがチャンネルにまだリンクされていない場合)。
(参考:「YouTube ショート ファンド - YouTube ヘルプ」)
YouTube公式はそれ以外にも、「YouTube ショートを収益化し、クリエイターのコンテンツに還元する様々な方法を検討している(参考:「いよいよ日本で YouTube ショートが始まります」)」と発表しており、今後YouTubeShortsはさらに収益化と結びついていくと見られます。
YouTubeがショートムービー投稿の新たな受け皿に?
ショート動画の投稿は盛んに行われており、現在(2021年7月)YouTube上で「#shorts」タグで検索すると約4621万本のショート動画がヒットします。また2021年7月13日時点で、YouTube ショートの世界における再生回数が1日あたり65億回を超えていたことも分かっています。
(参考:「いよいよ日本で YouTube ショートが始まります」)
今後スマートフォンのYouTubeアプリから直接投稿できる「YouTubeShorts」機能が本格的に実装されれば、より一層ショート動画を投稿するクリエイターが増えることが予想されます。スマートフォンからのショートムービー視聴といえばTikTokやInstagramなどが優勢ですが、今後はYouTubeも大きな地位を占めるようになる
かもしれません。
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